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「橋を渡ったら泣け」を観劇 [舞台]

昨日、久しぶりに観劇した。思えば、去年の10月に観劇して以来、クラッシク系ばかりだった。久しぶりの生の舞台に心はワクワクだった。

場所はコクーン。寄り道したので、ギリギリに着席。通路に近い席だとありがたい。多少息をあげつつ座ると、舞台がまん丸。小さい橋がかかってて、奥には半月状にまた舞台があり、見晴台?みたいなものある。これは面白いぞと、ますますワクワク。少しするとアナウンスが流れた。今回の演出の生瀬勝久氏は声のみで、前説アナウンス。「休憩なしの2時間14分32秒です。」会場笑う。こういうところが、生瀬さんだよなぁ~と、私もつられつつ笑う。

舞台が明るくなってびっくり。丸い舞台は砂が敷き詰められてた。そこへ橋を渡って、明るいブルーの船員風(キャプテンハーロック風??←古いな)の男性がくる。倒れこむ。穴は井戸らしく、そこの水を飲む。砂を踏む音が、会場に響き渡る。現れたのは大倉孝二だった。結構背が高いのに驚く。そしてまた一人登場。なんと温泉浴衣にズボン。明るいめがね君。これは八嶋智人。舞台でも声がすごく響く。いい声だ~。

舞台設定は、近未来。日本はすごい大災害にあって、海にほとんど沈んでしまう(日本沈没??チック)。ここ信州乗鞍岳で生き残った人々が、共同生活をしていた。共同生活をはじめて、3ヶ月くらい。3人の女性と4人の男性がコミュニティを作って、缶詰やらを食べて何とか暮らしてたところへ、流れ着いたのがこの大倉孝二扮する佐田山。諏訪湖でパンダの観光船の運転手をしてた。極限状況の中で、縁もゆかりもなかった人が集まって起こる、おかしさやみにくさや悲しさや・・・・そんなものを描いた作品だ。土田英生の脚本、生瀬勝久の演出。そして多彩な、それこそ芸達者な役者さんがそろってたので、2時間14分はあっという間だった。

舞台は極限状態を描いてるけど、そこは演劇の世界ってことで、それを面白く描こうとしていた。だから明るい、のほほんとした雰囲気で流れている。それこそ価値観も、今までの人生背景も違う人たちが集まったんだから、かみ合わない。そのずれをうまく「笑い」にして、また役者さんたちもうまく演じてた。コミュニティの中でおこる、リーダー争い。食べ物争い。異性争い?笑。権力を持つと、その人の本質がみえるというが、まさにこの舞台でも、それがひとつのポイント。前リーダーを批判して、やっつけてヒーローとなった現リーダー栗田も、自分がいざそうなってみると、やはり自分の力でみんなを押さえ込みたくなる。宗教まがいの格好を強制したり、罰で人に命令したり・・・・。そのやり方を批判して新しいリーダーになった佐田山も、また同じ事を繰り返しそうになり、はたと自分を省みて、もう一度やり直そうとコミュニティを抜けていく。結局は時間がたって、また戻ってきたみたいなところで終わる。

観た後に、人間への明るい希望というか、信頼感というか、そういうものを作品から強く感じる舞台だった。だからすごく、爽快感があった。いじめ問題とか、弱者切捨てとか、世の中は「せちがらい」事が多いけど、やっぱり人は孤独では生きていけないし、直接的でなくても、人と人はつながって生きてるのだと思うので、同じ価値観みたいなものを、今回の作品から感じたのだと思う。暖かい作品だった。いじめだって、罰すればいいってもんじゃないよなぁ。佐田山のように、自分を省みられる力をきちんと持てること。その力を作るのが、教育なのではないのか・・・って、思う。こういう作品、ぜひ観て欲しい。教育改革委員会の先生たち。

役者さん。ホントに多彩で良かった。戸田恵子さんは、TVよりいっそう細くて小さかったけど、凛として存在感がかっこいい。あの細いからだから、しっかりした通る声が!奥菜恵ちゃんは、ホントに可愛い。もっとエロいオトナの女性の役も観てみたいなと思わせる人。目に力があるんですよね。遠目に観ても表情が美しい。電車男にも出てた、六角さんは、大きい体に渋い声で悪徳リーダーがピッタリだった。八嶋さんは、ひょうひょうとした自然体の演技が、観客をひきつけて、彼が出てくるとまわりを食っちゃうくらい。大倉さんはあんなにモデル並にスタイルがいいとは思わなかった~。ボケ演技は、やっぱり光ってた。最後に着てた、赤アロハが妙に似合ってたな笑。とにかく飽きなかった。

作品の中に流れる雰囲気が、なぜか生瀬さんの演技を思い出すところがたくさんあって、時々納得、感心しちゃうことがあった。来月はいよいよ、生瀬氏の生舞台が観れるので、ホントにワクワク。三谷作品だから、人気なんだろうな。

コクーンの舞台は、毎度舞台そのものも見所だ。今回は海に囲まれた、取り残された空間をイメージしたとか。白い砂が、非常にいい効果を出してたと思う。砂を踏みしめる音は、ずーっと心に残る感じ。いいお芝居をありがとうございました。


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